耐久面に努力値を振る時、HPと防御または特防のどちらを伸ばすかで迷ったことはありませんか?なんとなくHPに振っている方も多いのではないでしょうか?もしかしたら、それは効率の悪い努力値の振り方かもしれません。
ポケモンのステータスを限界まで引き出していく方法について徹底的に検証してきたので、その結果を記事にまとめてみました。この記事を読み終えたら、努力値を振るのがきっと楽しくなるはずです!
正しい性格の選び方
素早さを最速にしたいなどの理由があれば素早さに補正のかかった性格を選ぶほかないですが、それ以外のケースでは最も高くする予定のステータスに補正をかけることで努力値効率をあげることができます。性格補正は掛け算なので高い数値ほど大きな恩恵が得られるといったわけですね。
ただし、配分によっては別の箇所に補正をかけないと実現できない場合もありますので、その場合はそちらに補正をかけましょう。
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正しい努力値の振り方!
努力値を振る際に意識するべきポイントが4つあります。
理想個体の場合は5箇所振りを意識しよう
Lv50のポケモンは努力値8ごとにステータスが1伸びていきますね。ですが、個体値Vのポケモンは最初の1ポイント分だけ努力値4で済みます。
どうでしょうか?攻撃面を1落とすことで他の値が2増えるのならそちらを取りたくはないですか?やり方は簡単で、252振っている努力値のどちらかを244まで落とし、上げたい2箇所にそれぞれ4の努力値を振るだけです。
おまけの2箇所よりも伸ばしたい値を優先したいケースでは無理に調整しなくてもいいですが、効率的な振り方として覚えておくと良いでしょう。
性格補正を最大限活用しよう
性格補正のかかったポケモンのステータスは小数点以下が切り捨てられています。上昇補正は1.1倍なので、元の数値が10の倍数のときに補正が最大となり、その時の実数値は11の倍数となります。この値は「11n」とも呼ばれたりします。
言葉だけではわかりにくいので、実際に数列で確認してみましょう。以下は素早さ補正のかかった「個体値V」の「マニューラ」に「すばやさ」の努力値を振った場合の表になります。(マニューラの素早さ種族値は125です)
努力値 | 0 | 4 | 12 | 20 | 24 | 28 | 36 |
実数値 | 159 | 160 | 161 | 162 | 163 | 165 | 166 |
165のときだけ数値が2伸びているのがわかるかと思います。このあとも176,187,198…といった値のときに2ポイント伸びていきます。11nに調整するとお得感があっていいですね!
下降補正に関しても同様で、この場合は逆に伸びない値が出てきます。「下降補正はかけるけど努力値を4だけ振りたい」といった場合には無駄になっていないかチェックするようにしましょう。
努力値は足し算なので低い能力の底上げに使うのが効果的
個体値Vのハピナスは防御が30しかありませんが、努力値を252振ることで62となり、耐久力はざっと2倍にもなります。これはもう防御に努力値を振らないという選択肢はないレベルですよね。
一方、控えめのシャンデラは特攻が181あり、努力値を252振ることで216まで伸ばすことができます。しかし、与えられるダメージはおよそ1.2倍にしかなりません。確かにロマンはあるのですが、元々の特攻で十分な気もしちゃいますね。
これは極端な例でしたが、努力値は長所を伸ばすより短所を補う形で振る方が効果的であることが理解できたかと思います。
実戦では仮想敵に対する調整が優先されるためこの考え方を実践する機会はあまりないですが、根幹に当たる部分ですので覚えておいて損はないかと思います。
「H=B+D」の法則
HはHP、BとDはそれぞれ防御と特防を表しています。つまり、「HP = 防御 + 特防」になるように調整するのが好ましいということですね。(この式は種族値ではなく実数値なので注意してください)
この考え方には耐久指数という裏付けがあり、耐久指数は物理と特殊でそれぞれ「HP × 防御」、「HP × 特防」と表現されます。これを足し合わせた値が総合的な耐久指数となるので、式を置き換えると「HP × (防御 + 特防)」と表すことができますね。
ここからは少し数学的な話になるのですが、足すと合計が10になる2つの数字があるとします。この2つを掛け合わせた数字の中で最も大きな値はいくつだかわかりますか?正解は「5 × 5」の25となります。「4 × 6」は24、「3 × 7」は23と離れていくにつれてどんどん小さな数値になっているのがわかりますね。
この法則はどれだけ数値が大きくなっても変わりません。先ほどの「HP × (防御 + 特防)」の式に当てはめてみると、「HP」と「防御 + 特防」の値が近ければ近いほど耐久面は理想的になるということがわかってもらえるかと思います。そして、それを簡略化して表現したものが「H=B+D」という式になるわけですね。
ほとんどのポケモンは「HP <(防御+特防)」となっています。耐久面に努力値を振る際にHPが選ばれることの多い理由もこれで説明できますね。ただし、振り分けていくうちにHPの値が上回ってくるポケモンは少なくありませんので、その際にはこの式を思い出してみてください。最善の努力値を見つけていくのは結構楽しいですよ!
必ずしも「H=B+D」が正解とは限らない
実は「H=B+D」が成り立たないケースも存在しています。「なんで?」って思われるかもしれませんが、ちょっとした落とし穴があるのです。
百聞は一見にしかずということで、なまいきな性格のトリトドンを例にして見てみましょう。
トリトドンA
- 努力値
- HP252
- 防御36
- 特防92
- 実数値
- HP218
- 防御93
- 特防125
- 物理耐久指数:20274
- 特殊耐久指数:27250
トリトドンB
- 努力値
- HP164
- 防御76
- 特防140
- 実数値
- HP207
- 防御98
- 特防132
- 物理耐久指数:20286
- 特殊耐久指数:27324
どちらも努力値を耐久面に380振ったものになりますが、トリトドンBのほうが「H=B+D」の式からかけ離れているのにも関わらず耐久指数が上なことがわかりますね。これは性格補正によるもので、トリトドンBはトリトドンAと比べて実数値の合計が1高くなっています。
「H=B+D」は実数値の合計が同じ場合のみ有効なので、ポケモンによっては今回のようなことが起こり得るわけです。HPを落とすことで定数ダメージを減らすこともできて理想的ですよね。こういった調整大好きです!
このケースは防御、または特防に性格補正をかけた「H=B+D」に近い数字を叩き出せるポケモンで起きる可能性があります。 モロバレルやラプラスといったポケモンを育てる際には入念に計算してみるといいでしょう。
まとめ
長所は性格で伸ばしていき、短所を補うときは努力値で調整するようにしましょう。耐久面に努力値を振る際には「H=B+D」も意識して最善の振り方で育てていきましょう!
ここで紹介した細かいテクニックを使うことで小さな数値の積み重ねができます。この差が勝敗を分けることもあるでしょう。努力値と性格補正の仕様を理解して、ライバルに差をつけていきましょう!